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タダ株投資法 その2

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前回、タダ株投資法の話をしましたが、

・株価が2倍にならないといけない

・最低単元数の2倍は株式を買わないといけない

という制約がありました。

少なくとも最低単元数の2倍を買うことは自分でコントロールできますが、株価が2倍になるかは自分ではコントロールできません。では、ほかに心穏やかに長期間株価を保有し続けるタダ株投資法はないものでしょうか。

もちろん、あります。でも、ちょっと時間がかかってしまいますが、それは、

配当金」+「株主優待券」で投資元本を回収してタダ株化する

ことです。

たとえば、当時私が購入を検討したときの「アトム(7412)」を例にとってお話しをすると、投資元本は話を簡単化するために手数料、税金をおいておくと、

投資元本:買値 353円 × 1,000株 = 353,000円

となります。配当金は一株当たり2円として、2,000円/年です、また、株主優待券は40,000円/年ですから、

配当金+株主優待:42,000円/年

を得ることができると仮定すると、

353,000円 ÷ 42,000円 = 8.4年 ですから、約9年間保有することで投資元本を回収できることになります。

どうせ、長期保有をする会社の株ですから、放っておけばいつの間にか、元本を回収していることになります。

それどころか、10年目からは会社が倒産しない限り、資産を生み続ける「金の卵」になります。たとえ会社が倒産しても、もう損はしないので、株を売る理由さえありません。あるとすれば、買値の何倍にもなっているので、売却すれば大儲けできるという「誘惑」ぐらいでしょうか。そうなると、むしろ株価は低迷していたほうがよいぐらいですね。

1回目にご紹介した「タダ株法」は株価が運よく直ぐに2倍になればあまり時間をかけずにタダ株化できるのに対し、今回の方法は時間はかかりますが、最低単元株の2倍を買う必要もないし、株価が2倍になることに賭けなくてもよいのが特徴です。

さて、どちらが良い方法なのかは、上記の通り、どちらも一長一短があるので、決めつけることはできません。ただ、どちらの方法にせよ、タダ株化さえできてしまえば、心安からに長期間保有することができますので、この考え方で試してみてはいかがでしょうか。

みなさんの長期的な資産形成の考え方の一つとして、一助になれば幸いです。(ただし、あくまで投資は自己責任で)

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配当再投資法とタダ株法

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投資スタイルにもいろいろあります。私が好むものに、「配当再投資法」があります。株価の値上がり益(キャピタルゲイン)を追求するのに対して、これは、配当(インカムゲイン)に着目し、いただいた配当でまた株式を買って、雪だるま式に資産を増やしていこうというものです。

2019年のいまでこそ、もう誰もが知っている手法だと思いますが、20年前の1999年に私が株式投資を始めた頃からしばらくの間は、そのような手法を紹介した本などは本屋では見当たりませんでした。きっとプロである機関投資の方であれば、当たり前のやり方なのでしょうが、私のような一介のただの個人投資家が知る由もなかったのです。

当時、「如何にキャピタルゲインを得るか」しか考えていなかった自分にとっては、複利で資産を増やす手法であることを知り、長い年月はかかるが、その威力が如何にすさまじいものになるかを知ったときは、まさに天啓を受けた感じでした。すっかり、私は自身で編み出した(と思い込んでいた)この究極の投資法を、自分で「配当再投資法」と名付け、これを実践して、大きな資産を築きたいと考えたものでした・・・。

今もベースはこのやり方になるのですが、もう一つ、2005年から始めた「Yahoo!ブログ」でやり取りをさせていただきた方々の中で、「タダ株」という考え方をされる方がいらっしゃって、こちらも私の大好きな手法です。ただ、これは配当再投資と違い、今でもそんなに有名ではない気がしますが、実践されている方はいらっしゃるのでしょうかね。

この「タダ株」のすごいところは、なんと言っても長期投資において「心安らかに株を放置できる」点にあります。長期間、株を保有していると、どうしても○○ショックとかで、その企業の事業には大して影響がないにも関わらず、株価が暴落することがたびたびあります。

人間ですから、そういうことがあると、なかなか心穏やかに過ごすことができません。「株は買ったら忘れろ」と言われますが、やっぱり気になるのが「人」というものです。ただし、タダ株にしてしまえば、本当に心穏やかでいられます。

タダ株というのは、「株価が2倍になったら、半分は売って、半分は保有する」というものです。これなら、たとえその企業が倒産して株価がゼロになったとしても、もうあなたが損をすることがありません。

実は、この手法には、もう一点すばらしい点があります。それは、全部売り切らないため、株を売ったあとに、3倍、4倍、10倍、100倍となる機会を逃さないという点です。

たとえば、アマゾン株を今よりもはるかに割安なときに買い、株価が2倍になったとします。シメシメと全部売ってしまっていたら、その後、600倍になった(今後もさらに何倍にもなる?)アマゾン株には有り付けなかったことでしょう。しかも、悔しがっている間に、株価はどんどん上がり、ついには悔しすぎて買うことすら諦めてしまい、それでも株価は増々上がっていき、日々、後悔の念に苛まれることになるでしょう。

そのような稀にしかない奇跡のようなことが、偶然にも自分の身に起こったときでも、タダ株ならその機会を逃しません。

もし、タダ株という手法に興味を持たれたら、ぜひ実践してみてください。タダ株になったものについては平穏な心で○○ショックも乗り切れることと想像します。