画像提供:Designed by Dooder

サラリーマンであるうちに、最大限利用できるものを利用しておくのが、早期引退には必要です。前回、お話しした「家賃補助」をもらうというのも、その一つでした。また、会社が福利厚生で社員寮を持っているなら、ぜひ、活用させてもらいましょう。月当たり数万円という単位でお金を浮かせるしくみを利用できる人と、できない人では後々大きく変わってきます。

本日、ご紹介したいのは、家賃補助のように月単位に数万円浮かせるとまではいきませんが、長期で見ればありがたく、比較的導入している会社が多い、財形貯蓄のひとつの、「住宅財形」です。

あれ? 以前、まずは家は買わずにタネ銭を作るように言ってなかったっけ? という声が聞こえてきそうですが、ここでの話は、家を買ったり、修繕するために住宅財形を行うわけではなく、あくまでタネ銭を作るためです。もちろん、将来的に資産運用に成功し、運用資金として手をつける必要もなく、終の棲家を買うために利用するというのも、もちろんありです。

これは私の例ですが、私の会社では一般財形と住宅財形、年金財形と3種類の財形貯蓄が利用できるようになっていました。最初、一般財形の積立を行っていたのですが、住宅財形のほうが以下のメリットがありました。

・550万円までの貯蓄総額まで、利子が非課税であること

・何より大きかったのが、うちの会社では毎月の貯蓄額に対して会社が5%の奨励金を付与してくれること

でした。(財形貯蓄制度についての詳しくは、厚生労働省のHPをご参照ください)

私は一般財形から住宅財形へ毎月30,000円分を給料からの天引きにするやり方に切り替えたのですが、貯蓄されていくのは奨励金が付いて、31,500円になりました。この1,500円分の奨励金は、会社の業績が悪い際にはときどき「今年度は無し」となることもありましたが、翌年度からはきちんと再開されました。

ただし、デメリットして、住宅購入や増改築に使用しない場合での払出しは、過去5年遡ってその間に非課税で支払われた利子が課税扱いとなって追徴されます。

私が今回、早期退職で全て払出しになるために追徴課税される過去5年分の金額は、およそ15,000円程度と踏んでいますので、会社が推奨金として支払ってくれていた1,500円の10回分(10か月分)ぐらいなので、一般財形から切り替えてから約19年間の長期間行ってきた私にとっては全く問題ない金額です。

もし、あなたの会社に財形貯蓄制度があるのであれば、ぜひ、住宅財形を始めてみてはいかがでしょうか。