資産運用したいならFX、仮想通貨はやめておこう

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よく並べて書かれる書き方で、「株やFX、仮想通貨など」と記事が書かれているのを見かけることがありますが、全く性質の異なるものを、資産運用の手段として並べて記載されることに非常に違和感を覚えます。

そもそも、FXは政府や中央銀行などの国が発行する、国が保証した現物(コインやお札)が存在するいわゆる「お金」に対して、異なる国家間で相対的に投資をする行為。ビットコインに代表される仮想通貨(日本ではそう呼ばれていますが、暗号通貨)は、インターネット上のデジタル情報でしか存在しない「何か」に投資を行う行為です。
FXと仮想通貨の決定的な違いは、その価値を裏打ちするものが存在がするかどうかでしょうか。

確かに、お金も所詮、「信用」なのだから、

「国が発行するお金だって、国家が無くなれば通貨も価値を失うし、国家が無くならないにせよ、国の政治が乱れ、国家運営が今のベネズエラのように最悪の状態になり、ハイパーインフレになれば、ビットコインの価格が暴落したのと同じなのでは?」

というのもわからなくはないですが、われわれが国民として税金を納め、国民として信用している政府、中央銀行などの国の裏付けがあるのと、国の信用の裏打ちの無い仮想通貨とでは、比べるべくもないと考えます。よって、仮想通貨に大事なわれわれの資産を託すには値しないので、資産運用の投資先としてはやめておきましょう。
投資先として仮想通貨は×です。
(もちろん、競馬やカジノと同じように、趣味として遊ぶ分には否定するものではありません)

次にFXですが、確かに上述のように、国の信用はあります。が、しかし、通貨に投資しても得られないものがあります。それは新たな価値です。
通貨はそれ自体、何も生み出しません。

「いやいや、国自体が発展し、今まで100円で買えたアメリカ産の○○や、中国産の△△が80円ちょっと出せば買えるようになった。これって、新たな価値を生んだのではないか?」

という方がいらっしゃるかもしれませんが、これは価値が上がっただけで、新たに生み出したわけではないです。逆に価値が下がるということもあります。
これに似たような性質のものとして、金(Gold)や銀、プラチナなどの貴金属への投資もあります。金などもそれ自体は新たに価値を生んでくれるわけではありません。
また、FXを行っている大抵の方はレバレッジをかけ、短期トレードでの投機として行っていること。これでは、資産運用とは言い難いです。では、スワップ金利狙いでFXを行うのはよいのでは? と思われる方もいらっしゃるでしょうが、私個人が見てきた範囲の方は、たまに訪れる通貨の暴落で、今まで貯めてきたスワップ金利分の利益は全て失なった・・・、という方が多いように思います。
そのため、レバレッジをかけて、通貨の乱高下に賭けるやり方でのFXは投資先としては×です。
(これも同様に、競馬やカジノと同じように趣味として遊ぶ分には否定するものではありません)

では、資産運用としての株式はどうかというと、短期で信用取引などでレバレッジをかけ、企業ではなく株価の値動きに賭けるのであれば、×です。
長期に企業の生み出す価値に投資するのであればです。

株式と、通貨と仮想通貨との違いは、株式は新たな価値を生み出すという点です。これは決定的です。

さて、ちなみにみなさんは、どこで働いていますか? そう、大抵のみなさんは株式会社で働いていると想像します。
自営業者の方も株式会社化している方も多いように想像します。
そして、その株式会社で、日々、労働して利益をあげ、従業員の賃金やオーナ、株主には配当として生み出した利益を分け与えてくれています。
株券には、企業という裏打ちがあります。もちろん、企業だって永遠に存続できるわけではなく、衰退する、潰れる企業もあります。(なので、分散投資が必要になってくるのですが)

それでも、です。もしあなたが株式会社で働いているのなら、なぜあなたは株式には投資しないのでしょう?
もし、株式に投資することは怖いというなら、なぜ株式会社で働くことは怖くないのでしょうか?

 

紹介 private_investor_kajiyan

日本に本格的な長期的な視点での資産運用の文化を定着させたいため、このブログを開設

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